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ナル←麻衣の時期のお話。
「悪霊と呼ばないで」本編直後。コミックでは第9巻直後。
入院しているナル。見舞いに行った麻衣は・・・・?
ナル:17歳 麻衣:17歳(高校2年生) 7月末
ではでは。
私信
>澪月さん
お赤飯は、ルエラとまどかにもがんばってもらって、いっそ炊き出しで(笑
ナルは無自覚ですからね。意識してるのは自分でも分かってるんですけど、その気持ちが何なのか分からないんです。自分の気持ちを最後まで見ようとしないんですよ。
その点、麻衣のほうが早いと思うんです。
割り切れない部分も多いかもしれませんけど、割り切ってしまうと早いと。
割り切れないもやもやした時期のお話もいつか書けるといいな・・・。
無自覚のタラシでどこまで麻衣をおとせるか。
書いてる本人もさっぱり分かりません(ヲイ
病室のドアを開ける。
夏の風が、病室を通り抜けた。
あたしが病室を訪れると、中にはリンさんがいた。
こちらを振り返り、少し笑う。
「谷山さん。」
「こんにちわ、リンさん。ナルは?」
「寝てますよ。」
うっそ、と思ってベッドに近づくと、穏やかな寝息を立ててナルが眠っていた。
「おぉ~、信じられない。よく寝てるや。」
「ええ。絶対安静なのに全然寝てくれなかったので、睡眠薬を一服。」
リンさんの思わぬ発言に、あたしは目を見開いた。
恐る恐る尋ねてみる。
「・・・・・それって、いいの?」
「お医者様の指示ですから。」
「ナルが起きたら・・・?」
「機嫌は最悪でしょうね。」
リンさんの苦笑に、あたしも笑った。
少しずつだけど、リンさんとも打ち解けてきた。
日本人が嫌いなリンさんと日本人のあたし。
これって、すごい進歩だよね?
「リンさん。ぼーさんたちが入院経費のことで話があるって・・・。」
「そうでした。」
リンさんは慌てて部屋から出て行こうとする。
ドアの前で、こちらを振り返った。
「谷山さん。私が戻るまでナルを看ていて下さい。」
「了解しました。」
あたしの返事に、リンさんはほっとしたように部屋を出た。
窓が開いている。
夏の風が、心地良い。
病室の窓から見える空は、雲ひとつない青空。
「・・・・いい天気だよー、ナル。」
ナルのベッドの脇に座り、あたしはつぶやいた。
ナルは相変わらず穏やかに眠っている。
・・・・・・・ほんと、キレイな顔してるよね・・・・・。
寝ているのをイイコトに、あたしはナルの顔をまじまじと観察する。
ここ最近、病室に一人でいるときはこうやってナルを観察している。
最近の、あたしの密かな楽しみだ。
ここまで寝入っているのは珍しい。普段こんなにちゃんとは見れないし、今のうちだ。
見たいだけたっぷり鑑賞しちゃおう、と思って、あたしはここぞとばかりに細かくチェックしていく。
長いまつげ、漆黒の髪。
今は閉ざされている、漆黒の瞳。
白くて綺麗な肌。
・・・・観ていて、悲しくなってきた・・・・。
神様の不公平さを呪わずにはいられない。
「・・・・口を開くと、最悪だけどね。」
あたしは密かに笑う。
天上天下唯我独尊、傍若無人が服を着て歩いているみたいな性格。
口を開けば悪口雑言が飛び出し、その毒牙に勝てる人は少ない。
でも、それでも。
「なんでなんだろう・・・・。」
真砂子も言っていたけど。
なんで・・・?
なんであたし、こんな性格最悪の奴が好きなんだろう?
「・・・・・ま、考えてもしょうがないか。」
好きになっちゃったものは仕方がない。
恋に理屈はないんだから。
夏の風が、ナルの髪を揺らす。
思わず、あたしはナルの髪の毛に触れた。
・・・・・・・・うっわ、柔らかーい・・・・・・。
あたしも柔らかい方だとは思ってるけど、これはもうなんていうか・・・。
「次元が違う、ってやつ?」
ナルが起きてたら絶対に触れないであろう彼の髪の毛を、あたしはゆっくりと撫でる。
真砂子に見られたら、次いつ口を利いてくれるか分からないけど。
「今は、あたしとナル二人っきりだもん。」
くすくすと笑うあたしに、思わぬ方向から声がかかった。
「で、いつまで堪能している気ですか?谷山さん。」
声のした方向は、下。
つまり、ナル。
「うわぁぁっ!!?」
思わず椅子から飛びのく。
し、心臓に悪いっ!!
「いいいいいいいつから起きてたのさっ!?」
「麻衣が部屋に入ってきたときから。」
それって、ずっとじゃんかっ!!
・・・・か、かなり恥ずかしいんですけど・・・・っ!!
「お、起きたなら起きたって言ってよ。」
「勝手に人を観察していた人の台詞とは思えませんね。」
あたしはぐぅの声も出ない。
ナルはゆっくりと起き上がり、こちらを見て嘲笑した。
「で、人を観察して何か分かりましたか?谷山さん。」
「―――所長が綺麗だなって改めて認識しましたっ!!」
「それはどうも。」
・・・・はらたつっ!!
ナルはサイドテーブルにおいてあったファイルを捲りだした。
・・・・仕事バカ。
「・・・・ほんとにもう。起きたなら起きなさいよね。」
あたしの心臓が持たない、と抗議の声を上げる。
ナルはシニカルな笑みを浮かべた。
「面白かったもので。麻衣、お茶。」
それしか言うことないんかいっ!!
が、逆らう気力もなかったのであたしは病室のドアに手をかける。
ふと、違和感が頭をよぎる。
『面白かった』・・・・?
それって・・・・・・・。
「まあ、僕も麻衣と同罪だがな。」
振り返るが、ナルの視線はファイルの上。
「僕も麻衣を観察していたからな。」
あたしは何も言えずに外に出た。
だって、今何か言ってナルにこっちを振り返られたら、顔真っ赤なのバレるっ!!
でも、うれしい。
ナル、あたしのこと見てたんだ。
あんなことしても、嫌がらずに。
・・・・・・・・それって、すごいよね。
病室に戻るまでには顔のほてりが治ることを祈りながら、あたしは軽いステップでお茶を買いに走った。
病室でのあたしの密かなお楽しみ。
今度は、いつもと違うあなたを、観察できますように。
密かな楽しみ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ちょっと位なら、バチはあたらないよね?
それにしても「アノ」御大が!麻衣ちゃんに触られても気にしてないのが嬉しいv
特別待遇バンザイ!!><
あのぅ・・・トコロデ、一週間位前に送ったメール届きましたか?
届いてなかったらどうしよう・・・(泣
内容覚えてるかな・・・うーんうーん・・・
届いてなかったら言って下さい!脳内細胞フルに使って思い出しますから!多分!!!(え
それでは!澪月でした!
いつも楽しく拝見させていただいてます。
今回のお話、ほのぼのとした2人の空気がめちゃくちゃステキですvvv
ナルの髪を撫でる麻衣ちゃんが実に可愛らしく、そんな麻衣ちゃんをナルがこっそり観察しているというのがまた非常にツボです。
こっそり気づかれないように薄目開けてたんでしょうかね、微笑ましい♪
しかし、麻衣ちゃんが病室に訪れた地点で起きていたとは・・・睡眠薬云々の話、バッチリ聞かれちゃってますね。リンさん、報復されなきゃいいけど(笑)
ところで話は変わりますが・・・
この度わたくしカウンターが8888番だったのですがキリ番自己申告させていただいてよろしいでしょうか???ぜひリクエストしたいお話があるんです♪
ずばり、「麻衣ちゃんのお友達視点のナル麻衣」です。
第三者から見た何気ないナル麻衣が大好きなので♪
ナル×麻衣でもナル+麻衣でもナル→麻衣でもナル←麻衣でもどんなシチュエーションでも構いません。
ぜひ、よろしくお願いいたします。
ではでは、いきなりのカキコ、失礼いたしました。m(_ _)m

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悪霊シリーズのナル麻衣中心二次創作サイト。
根底に越後屋×霊媒美少女有り。
リンクはフリーです。
報告も任意ですが、報告があれば管理人は発狂します。相互は喜んで。
name:ゆめ、とき。
master:ユト
url:http://yumetoki.blog.shinobi.jp/
ツキミユキ/緋月様
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