破滅へのロンド

どうも。
雪が降るといいながら降らなくてやきもきしてます。
いっそ降れよ。

人間って、ときには、
背徳的な文章が書きたくなることってあるよね（ねーよ

※この物語は暗い上に性的表現が含まれます。
　麻衣は壊れているし、ナルもキャラが違います。本当に。
　苦手な方や危険を感じた方は絶対に見ないでください。
　苦情や文句は受け付けません。

ナル：18歳　麻衣：17歳（高校2年生）　11月上旬
ナル→（←）麻衣→ジーン、みたいな・・・？（ややこしい
阿川家の調査後、麻衣の異変に気がついたナル。
麻衣はSPRとは別に密かに他のバイトをしていた。
そのバイトとは・・・・？

「絶対大丈夫」という方だけどうぞぞぞぞぞぞぞ。
覚悟はいいですね？

私信
＞澪月さん
メガトン級角砂糖でお願いします（装填します
独占欲の塊なんですよ、ナルは。
愛情表現の仕方がわからないから、自分の内側にばっかり気持ちを溜め込んでしまうので。
少しはジーンや麻衣を見習ってほしいですね。
でも、そんなナルキモいだけだし（酷

廊下の一番突き当たりの扉。





僕はその扉をゆっくりと開けた。















破滅への、扉を、開いた。



















繁華街の裏路地にある、娼館の一室。
蝋燭の明かりだけの部屋。
右の壁にはもうひとつ扉があり、水の気配がする。シャワー室か何かなんだろう。
部屋の中央には白いシーツのかかったベッド。大きさはダブル。

そこに、白いワイシャツを羽織っただけの麻衣が座っていた。


「麻衣。」


僕の呼びかけに、麻衣はゆっくりと振り返る。
虚ろな目が、僕の姿を捉えた。


「・・・・・なんだ、ナルか。」


そうつぶやいて、麻衣はベッドに倒れこむ。
僕はゆっくりと麻衣に近づいた。


「なぜ・・・・・。」


自分の声が、押し殺しているような声だということに気づく。
だが、抑えられない。


「なぜ、こんなことをしている・・・・・？」

「なぜって？」


麻衣は馬鹿にしたかのように笑う。


「ナルならわかると思うけど？」

「・・・・・・わからないから聞いているんだ。」


わかっているのかもしれない。いいや、わかっているのだろう。
でも、その答えを否定してほしくて、僕はあえて麻衣から聞こうとする。


「・・・・・・・あたしは、ジーンに恋をするの。」


麻衣の目は、僕ではなく、蝋燭を映していた。
蝋燭の炎を通して、別の誰かを見つめている。


「もう、恋はしない。だから、他のどの異性も好きにはならない。」

「だから、他の男共に抱かれるというのか・・・・？」

「そう。」


麻衣は笑っていた。
いつものような、明るい笑顔ではない。
どこか壊れたような、笑み。


「無理矢理抱かれて、憎んで、嫌いになるの。ジーン以外の男を、嫌いになるの。」

「理解できない。」

「別に理解しなくていいよ。」


僕は麻衣が寝転がるすぐそばに腰を下ろす。ベッドのスプリングが音を立てた。


「事務所の仕事もちゃんとするよ。ナルたちには迷惑かけない。」

「既にかけている。」

「何？」


僕は笑った。
きっと、麻衣と同じような、壊れた笑みだったのだろう。






「僕が落ち着かない。」







僕は麻衣のワイシャツに手をかける。
だが、麻衣の手がそれを押しとどめた。


「ナルは駄目。」

「なぜ？」


すると、麻衣は悲しそうに笑った。
霊と同調したときに浮かべる笑みと極似していた。
僕は思わず、息を呑んだ。


















「ナルを、憎めないから。」
















僕はその答えを聞いて、満足げに笑った。それでいい。
その答えが、聞きたかった。







手に入れた。



お前は、僕のものだ。



ジーンではない、僕のものだ。






僕は一気に麻衣のワイシャツを剥いだ。
鎖骨をきつく吸い上げる。


「安心しろ。」

「・・・・・・・何？」

麻衣の問いかけに、僕は人生で一番綺麗な笑みを浮かべた。




















「付いて行ってやる。堕ちるならどこまでも、一緒に堕ちてやる。」


















その言葉に、麻衣は驚いた後、苦笑した。









「どこまでも？」







「そう。地獄の果てまででも。」
















互いに笑いあって、最後の枷を外した。
















そうして僕らはその日、破滅への一歩を踏み出した。


















破滅へのロンド
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地獄の果てもで堕ちたとしても、僕がお前を、愛してやる。